HIRAKU’ s VIEWPOINT コラム vol.27
ダイバーシティへのセンシティビティ
Hiraku(中村キース・ヘリング美術館ディレクター)
# HIRAKU’ s VIEWPOINT
# HIRAKU’ s VIEWPOINT英語
# Vol.28
中村キース・ヘリング美術館を擁する小淵沢アート&ウェルネスでは2024年12月、シミックグループでもコンセプトとしている「IKIGAI (生きがい)」を紐解き、言語化するワークショップの第1回が行われました。
ワークショップは、シミックグループの中村和男CEOへのインタビューから始まりました。「IKIGAI」に対する思い、そしてなぜ重要視しているのかを語られました。こちらはインタビューに出てきた言葉です。中村CEOの考える「IKIGAI」へのヒントとして、印象的なものを書き留めました。
● 人は死を意識する時がくる
● 死を意識するときに大事になってくるのは幸せかどうか
● 自分の言葉が自分を変える
● 人との関わりで自分の存在意義を知る
● 精神的な満足度
● スタッフの個性が大切
次に講師との事前1on1・インタビューの内容を各キーパーソンから発表。各施設が考える顧客目線の「IKIGAI」体験や、どのようなペルソナをターゲットに考えているかなどを発表していきました。昼食休憩では全員でお弁当を囲み、リラックスした雰囲気の中でさらに親交を深めました。その後、各施設の発表内容をもとに感想や内省を話し合い、グループディスカッションへと進みました。
最終的には、各施設の共有点や相違点を整理し、小淵沢アート&ウェルネス全体を象徴するキャッチフレーズを作成・発表するというアクティビティで締めくくられました。最終的に、それぞれのワークから連帯したものへと発展するワークショップとなりました。
私自身、入社して10年が経ち、これまでさまざまな研修を経験してきましたが、今回のようにインタラクティブで積極的なグループは初めてでした。現代では部門間や施設間の関わりが希薄になりがちですが、このような形式のワークショップが、時代に即した新しい社員交流の形として効果的なのではないかとヒントを得ました。
中村CEOの「自分の言葉が自分を変える」というフレーズは、一見当たり前のように聞こえますが、会社での悲観的な姿勢や排他的な雰囲気も、自分の言葉次第で変えられるのではないかと考えさせられました。この言葉は、参加者一人ひとりの言葉を通じて深く心に響きました。
みなさんが仕事を通して伝えたい「IKIGAI」とは、何ですか?
Profile
Hiraku
ニューヨーク育ち。2014 年まで米国人コスチュームデザイナー・スタイリスト、パトリシア・フィールドの元でクリエイティブ・ディレクターを務め、ナイトライフ・パーソナリティーやモデルとしても活動。現在では中村キース・ヘリング美術館でプログラム&マーケティングディレクターとして、自身が人種・性的マイノリティーとして米国で送った人生経験を生かし、LGBTQ の可視化や権利獲得活動に積極的に取り組んでいる。
https://www.nakamura-haring.com/
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