# 多様性

# Diversity & Inclusion

# Vol.30

全員がリーダーとして挑戦する組織へ

ー 予測困難な時代にシミックが目指す組織力とは

#Respect each other   #新たな働きかたのヒント   #多様性   #インタビュー   #コミュニケーション  

私たちは今、予測困難で不確実な時代、いわゆる「VUCA(ブーカ)」の中でビジネスを展開しています。
社会や市場の変化は日々加速し、従来の成功モデルだけでは立ち向かえない場面も増えています。
2025年5月に新体制となったシミック株式会社では、社員一人ひとりがリーダーとして自ら考え、行動し、責任を持つ組織を目指しています。
今回は、シミック株式会社の代表を務める片山俊二氏にインタビューしました。
外資系大手金融機関やグローバル企業での豊富な経験を踏まえ、シミックにおけるダイバーシティの考え方や、社員の力を最大限に引き出す組織づくりについて伺います。

これまでの経験の中で、 ダイバーシティをどのように感じてこられましたか。

戦後の日本は「誰かの成功モデルを正確にコピーする」ことで成長してきました。決められたことを正しく、早く、安く、正確に実行することが強みであり、教育や雇用制度もその方向で整えられていました。結果として、均一で効率的に動くことが社会全体の価値となっていったのです。
しかし今は状況が大きく変わっています。90年代に世界のGDPの約15%を占めていた日本ですが、今では5%を下回り、医薬品連載企画 シミックグループのダイバーシティ&インクルージョンへの取り組み 20市場も同じ傾向です。「みんなで同じ方向に進む」時代は終わりを迎え、一人ひとりが自分の責任で考え動くことが求められるようになりました。ここに、多様性の重要性を強く感じています。

多様性を意識することで、 どんな強みが生まれると思われますか。

現在のビジネス環境は、従来の「勝ちパターン」が通用しにくいVUCAの時代です。だからこそ、多様なバックグラウンドや価値観を持つ人材の意見を取り入れることが、組織の対応力を高めます。実際、世界で成長している企業は、経営陣に他業種や他社での経験を持つ人材を迎え、多様な視点を活かして判断しています。また、シミックには数千人の社員がいますが、「機嫌よく働ける条件」は一人ひとり異なります。褒められることに喜びを感じる人もいれば、目標達成や報酬、家族との時間や趣味を大切にする人もいます。それぞれが自分らしく働ける環境を整えることが、多様性を強みに変える第一歩です。

意見や価値観が合わないとき、どう対応していますか。

世代によって仕事への姿勢やコミュニケーションの取り方が大きく異なることは当たり前です。私自身、バブル期には「休みなく働くのが当たり前」という環境で鍛えられましたが、若い世代はコロナ禍も経験し、人との関わり方や価値観がまるで違います。そこを「なぜできないんだ」と否定してしまうのではなく、「どうすればお互いにやりやすいか」考えることが重要です。
例えば、承認をもらうのに上司の予定が空くまで待つのではなく、短時間でも直接話す工夫をすればプロジェクトは格段にスピードアップします。上司もチームを成功させたいという気持ちは同じなので、承認を急かすことに遠慮は不要です。電話やオンラインで声をかけるなど、効率的なコミュニケーションを選ぶことが、チーム全体の力を引き出す鍵になります。

社員が自分らしく活躍できるような 仕組みはありますか。

社員同士のコミュニケーションを活性化させる取り組みを始めています。例えば、部署や職種、年齢、社歴を超えたバディ制度を来年度から導入しようと模索しており、普段あまり関わらない社員同士が定期的に面談を行い、相談や意見交換ができる環境づくりを検討しています。こうした取り組みによって、接点の少ない社員同士が互いの視点を理解し合い、多様な人材が力を発揮できる土台をこれから築いていきたいと考えています。

社員に日々の仕事で意識してほしいことは?

社員一人ひとりが日々5%の努力を積み重ねることが大切です。ほんの少しの工夫や気づき、たとえば「このタイミングで声をかけてみよう」といった小さな行動が、全体として大きな成果につながります。ファストフード店での「ご一緒にポテトもいかがですか?」という声かけひとつで世界全体の売上に影響するのと同じです。日々の積み重ねが、会社の成長やチームの力を生むのです。

社員が主体的に動くために、 どんな考えを大切にしていますか。

すべての社員がリーダーとして、局面ごとに当事者意識を持つことを重視しています。任された仕事にオーナーシップを持ち、自分の判断で行動する。その上で守るべきルールや誠実さを前提に、自由に考え、挑戦する姿勢を持つことが大切です。また、シミックが業界で一位であることに誇りを持ち、仕事そのものを楽しむ姿勢を意識してほしいと思います。こうした考え方が、個々の成長とチーム全体の力につながります。

私たちは柔軟な発想と多様な力を結集し、ヘルスケアの未来に貢献し続けていきます。挑戦を楽しむシミックのこれからの姿に、どうぞご期待ください。

PROFILE

片山 俊二 Shunji Katayama

シミック株式会社 代表取締役社長/シミックホールディングス株式会社 取締役副会長

大手証券会社で製薬セクターのアナリストとしてキャリアをスタートし、25年以上にわたり金融と医薬業界でリーダーシップを発揮。外資系大手金融機関の東京拠点で要職を歴任。MBA取得後、多くの大手企業の戦略支援を行い、現在はシミックグループのグローバル成長戦略を牽引している。

Diversity & Inclusion

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